皆さんは日本刀や甲冑を実際に観たことがありますか?写真や映像では観たことがあるという方も少なくないでしょう。しかし、日本刀や甲冑には写真や映像では伝わりづらい、素晴らしい魅力が秘められています。
名古屋市中区丸の内の「東建コーポレーション本社丸の内ビル1階」にある「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」には、日本刀をはじめ、甲冑、槍、薙刀、火縄銃といった美術的に価値の高い様々な美術品のコレクションを展示。「刀剣ワールド」で紹介している刀剣や甲冑などを、実際に観ることのできる貴重な施設です。
こちらからは、展示している刀剣情報、アクセスや施設の営業時間といった刀剣コレクション情報がご確認頂けます。
普段の生活ではなかなか観ることができない美術品のコレクションを無料でご覧頂ける「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」。ご来館をお待ちしております。

刀剣とは

日本刀が好きな皆さんにとって、刀剣とは、麗しい美術品に違いありません。しかし、一般の人にとって刀剣は、切れ味が鋭く、危険な刃物というイメージが強いようです。刀剣を所持するのは犯罪ではないの?刀剣を持ち運ぶことは法律違反?刀剣が好きならば、そんな疑問を投げかけてくる友人や知人に対して、適切に対応したいもの。日本の法律と刀剣、刀剣の価値、「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」に展示されている刀剣について詳しくご紹介します。

刀剣とは

日本の法律と刀剣

刀剣と法律

刀剣と法律

刀剣は、日本の法律によって所持や携帯が規制されています。それが、「銃砲刀剣類所持等取締法」(じゅうほうとうけんるいしょじとうとりしまりほう:略して銃刀法)です。銃刀法は、危険物である銃砲刀剣類の所持や携帯を規制することで、犯罪を未然に防ぐために作られました。

この銃刀法で、「刀剣類とは、刃渡り15cm以上の刀、槍(やり)及び薙刀(なぎなた)、刃渡り5.5cm以上の剣、あいくちならびに45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ」と定義されています。

また、「何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、銃砲または刀剣類を所持してはならない。」と、銃または刀剣の所持が禁止されているのです。

しかし、「銃刀法第14条の規定による登録を受けたものを所持する場合」という例外があり、私たちが愛する本物の刀剣(玉鋼[たまはがね]を使って折り返し鍛錬された美術品である日本刀)は、所持することが認められています。

つまり、美術品として価値のある本物の刀剣は危険物ではありません。現代人が所持をしても犯罪にはなりませんので、ご安心下さい。

「刀剣の正しい運搬方法」では、銃砲刀剣類所持等取締法についてご紹介しております。

刀剣に免許資格は必要か?

刀剣を所持するにあたって、必要な免許や資格はありません。

ただし、銃刀法第14条により所持できる刀剣とは、銃砲刀剣類登録がなされている刀剣、つまり「銃砲刀剣類登録証」がある刀剣に限られています。

「銃砲刀剣類登録証」とは

銃砲刀剣類登録が行われると発行されるのが、銃砲刀剣類登録証という証明書です。

この銃砲刀剣類登録証を得るためには、特別な免許や資格は必要ありません。日本刀を購入した場合に、必ずその刀剣に付属される物です。

銃砲刀剣類登録証

銃砲刀剣類登録証

したがって、刀剣を購入する際には銃砲刀剣類登録証が付属しているかどうかを必ず確認すること。ないのであれば、その刀剣は偽物や盗品の疑いがあるので、犯罪に巻き込まれないためにも購入するのは止めましょう。

なお、銃砲刀剣類登録証がないと分かっていながら購入すると、処罰される場合があるので注意が必要です。

「銃砲刀剣類等所有者変更届出書」とは

刀剣を購入したら、「銃砲刀剣類等所有者変更届出書」を提出しなければなりません。こちらは、多くの刀剣商で購入時に配布されます。銃砲刀剣類登録証に書かれた都道府県の教育委員会などにすみやかに届出しましょう。この届出をしてはじめて、堂々と日本刀を所持できることになります。

「銃砲刀剣類発見届出済証明書」とは

先祖から受け継いだ刀剣を発見して、銃砲刀剣類登録証がないという場合には、慌てずに最寄りの警察署の生活安全課に電話相談しましょう。「銃砲刀剣類発見届出済証明書」を発行して頂けます。これを住所地の都道府県に属する教育委員会に提出することで、銃砲刀剣類登録証が発行されます。

銃砲刀剣類登録証を提出 都道府県教育委員会一覧
刀剣類の購入や譲渡・相続の際には、名義変更届を教育委員会に提出します。お住まいの地域からお探し下さい。
パブリネット 警察署
遺品等で銃砲刀剣類登録証が見つからない場合をはじめ、盗難や紛失、保管を委託する場合は、警察署への届出が必要です。
全国の刀剣商(刀剣買取・販売店)リンク
日本全国の刀剣商(刀剣買取・販売店)リンクを一覧でご覧頂けます。

刀剣の価値とは?

刀剣の値段

刀剣は美術品と言いますが、どれくらい価値がある物なのでしょうか。

優れた刀剣は、「文化財保護法」の対象となっています。文化財保護法とは、1950年(昭和25年)に施行された、文化財の保護と活用を目的とした法律のこと。文化財とは、人間の文化的、生活的活動によって生み出され残されている物のうち、特に歴史的、文化的価値の高い物です。文化財としての刀剣は、現在国宝122件、重要文化財が722件です。国宝とは文字通り、国の宝。重要文化財は国宝に準ずる物です。国宝も重要文化財もとても値段を付けることはできません。

この他にも、重要美術品と評価されている物や折紙が付いている物。名物、業物、位列などの格付けがされた刀剣は、何千万円、何百万円もの値が付き、高く評価されています。

また、公益財団法人日本美術刀剣保存協会が発行する「鑑定書」でも、刀剣を評価。

「江戸時代を下らない各時代・各流派の作での正しいもの、または無銘であっても年代・国・系統を指摘し得るもの」など、独自の審査基準を持って、「特別重要刀剣」、「重要刀剣」、「特別保存刀剣」、「保存刀剣」の4段階にランク付けがされています。この4段階のランクを基準として刀剣は取引されているのです。

このように、文化財として指定された刀剣やランク付けされた刀剣は、たいへん高価。しかし、指輪などの宝石や腕時計といった宝飾品と同じように、ピンからキリまであり、10万円以下で購入できる手頃な品物もあります。日本刀を楽しく学びながら、好きな刃文、好みの地鉄など自分独自の価値基準を見付けて、いつかお気に入りの1振を所持しましょう。

日本美術刀剣保存協会
「日本美術刀剣保存協会」は、日本国の文化財の保護と文化の普及振興に寄与することを目的として活動しています。

「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」に展示されている刀剣

名古屋市中区丸の内にある東建コーポレーション本社ビル1階の「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」では、刀剣をはじめ、甲冑火縄銃など、美術的に価値の高い様々な武具を展示。バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド」で紹介している刀剣や甲冑などを、実際に観ることのできる貴重な施設です。

ここでは、そのなかから2振の刀剣をご紹介します。

太刀 銘 国宗(伯耆)

本刀を作刀したのは「伯耆国宗」(ほうきくにむね)。伯耆国(ほうきのくに:現在の鳥取県西半部)で活躍した刀工。相州伝の祖と言われる「備前三郎国宗」(びぜんおさふねくにむね)の弟子とも、安綱一派とも言われる人物です。

本刀は、地鉄がよくんだ板目肌。刃文は直刃調に小乱や小丁子が細やかに入り、入り、砂流しが掛かって、地刃ともに古雅。室町時代に繁栄した名門「山名家」から鳥取藩主「池田家」に伝来した、由緒正しい1振です。

太刀 銘 国宗(伯耆)
太刀 銘 国宗(伯耆)
国宗
鑑定区分
重要美術品
刃長
71.2
所蔵・伝来
山名家 → 池田家 →
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

短刀 銘 山城国西陣住人埋忠明寿 慶長拾三年三月吉日 所持熊谷清六

本刀を作刀した「埋忠明寿」(うめただみょうじゅ)は、埋忠派を創始。「新刀の祖」と言われる人物です。足利将軍家や豊臣秀吉徳川秀忠に召し抱えられ、知遇を得ました。

本刀は、地鉄が板目肌に交じり、刃文は腰に互の目、ゆるやかな湾れ(のたれ)に刃縁が締まって小付き、明るくえる逸品。表裏に明寿が得意とした「玉追龍」(たまおいりゅう)の彫物もあり、見事です。

短刀 銘 山城国西陣住人埋忠明寿 慶長拾三年三月吉日 所持熊谷清六
短刀 銘 山城国西陣住人埋忠明寿 慶長拾三年三月吉日 所持熊谷清六
山城国西陣住人
埋忠明寿
慶長拾三年
三月吉日
所持熊谷清六
鑑定区分
重要美術品
刃長
25.5
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

刀工「梅(埋)忠明寿」」についてご紹介します。

日本刀とは

「日本刀」とは、日本で作られた刀剣だけのことではありません。本物の日本刀とは、日本古来の製鉄法で作られた特別な鋼(はがね)を使用し、日本独自の鍛錬法で作られた美術品のことを言います。日本古来の製鉄法で作られた鋼とは何なのか。日本独自の鍛錬法とは何なのか。本物の日本刀について、詳しくご紹介します。

日本刀とは

本物の日本刀とは

玉鋼

玉鋼

日本刀」とは、「玉鋼」(たまはがね)と言う特別な鋼を使用し、日本独自の鍛錬法「折り返し鍛錬」がなされて作られた美しい刀剣のことです。

玉鋼は、日本古来の製鉄法「たたら製鉄法」によってのみ作ることができる、とても純度の高い良質の鋼。たたら製鉄は奈良時代に完成し、現在も公益財団法人日本美術刀剣保存協会ではこの製鉄法を継承した「日刀保たたら」(にっとうほたたら)事業を行っています。

日刀保たたらでは、1年に約3tの玉鋼を作りだし、全国の刀工に供給。この玉鋼を折り返し鍛錬(熱し、溶かし、折り返しては打ち延ばす作業を繰り返すこと)することで、本物の日本刀が作られているのです。

「たたら製鉄 玉鋼誕生物語」
YouTube動画

たたら製鉄 玉鋼誕生物語
日本美術刀剣保存協会
「日本美術刀剣保存協会」は、日本国の文化財の保護と文化の普及振興に寄与することを目的として活動しています。

日本刀は武器ではなく美術品

日本刀を武器だと思っている人はいませんか。日本刀は武器ではなく、美術品です。

美術品(刀剣ワールド所蔵)

美術品(刀剣ワールド所蔵)

そもそも日本刀は、古墳時代に武器のひとつとして誕生し、平安時代から昭和時代まで、戦(いくさ)で使用されてきました。

しかし、主要武器だったことは、1度もありません。戦国時代より前の主要武器は、飛距離機能に長けた「弓」や「槍」(やり)であり、戦国時代以降の主要武器は飛距離と破壊力機能に長けた「鉄砲」です。接近戦に用いられた日本刀は武器としては3番手または4番手。したがって、日本刀は武器としてよりも武士の魂の象徴として、神や天皇に捧げてきた美しい宝(美術品)として位置付けられていたのです。

日本刀が武器ではないことが決定的となるのは、1945年(昭和20年)。「第二次世界大戦」で日本は敗戦し、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部:れんごうこくぐんさいこうしれいかんそうしれいぶ)の管理下に置かれました。GHQは当初、日本刀を武器と見なし、所持することを認めませんでした。

しかし、日本刀は神や天皇に捧げられてきた宝(美術品)だという主張が認められ、美術品としてのみ所有することが許されたという歴史があるのです。つまり、現在継承されている日本刀はすべて美術品。決して、日本刀は武器ではないということを覚えておきしましょう。

書画・美術品写真/画像
屏風のほか、武将や偉人の掛け軸、装飾が印象的な合戦武具などをご紹介します。
武具・書画・美術品の基礎知識
武具・書画・美術品に関する基礎知識を、様々なカテゴリ(テーマ)に分けて詳しくご紹介します。

日本刀を鑑賞しよう

日本刀の種類

日本刀のことを知りたいのなら、ぜひ博物館で実物を観るべきです。はじめて日本刀を観に行った人が気付くのが、日本刀は1種類ではないということでしょう。

直刀」(ちょくとう)は真っ直ぐな形状、「太刀」(たち)は反りがある湾刀(わんとう)で、刃長は2尺5寸~2尺6寸(約75.8~78.8cm)。「短刀」(たんとう)は長さが1尺(約30.3cm)と、長さや大きさ、形状が様々です。

他にも「大太刀」(おおたち)、「打刀」(うちがたな)、「脇差」(わきざし)、「薙刀」(なぎなた)、「長巻」(ながまき)、槍(やり)、「」(つるぎ)と約10種類もあります。長さや大きさ、形状は揃っていませんが、すべて鋼材・玉鋼が使用され、折り返し鍛錬がなされているのです。

刀剣展示 博物館の日本刀
全国の博物館・美術館に展示されている日本刀を一覧でご覧頂けます。

太刀と打刀

太刀と打刀

太刀と打刀

日本刀のなかでも、太刀と打刀は長さや格好がよく似ています。しかし、博物館に展示される場合は、太刀は刃を下向きに飾り、打刀は刃を上向きに飾られているので、見分けやすいと言えます。

この展示方法がされているのには、理由があるのです。実は、武士が太刀を佩刀(はいとう)、打刀を携帯するときと同じ向きに展示されています。つまり、馬上戦をしていた時代の武士は、太刀の刃を下向きにして腰に吊るして用いていました。

また、徒歩戦時代の武士は、打刀の刃を上向きにして腰に差して携帯していたのです。理由を考えると、非常に覚えやすい親切な展示法と言えます。

刀剣の平時の飾り方(刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館)

刀剣の平時の飾り方
(刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館)

博物館に展示される日本刀は、(なかご)または(つか)が左、鋒/切先(きっさき)が右向きになっていることにも気が付くでしょう。

実はこれは「平時」(へいじ:戦がない平和なとき、平常)の飾り方。もし、茎や柄が右、鋒/切先が左向きに飾ってあれば、いつでも刀を手に取れる戦闘態勢にあり、危険な戦時(非常時)という意味になります。

これは自分の家に飾る場合も同じです。せっかく憧れの刀を購入しても戦時(非常時)スタイルで飾ってしまっては、客人をこれから襲うという危険人物となってしまい、失礼にもあたるので注意が必要です。ぜひ博物館と同じように、茎または柄が左、鋒/切先が右向きになるよう、平時スタイルで飾りましょう。

名刀を観る

大きな博物館は展示数が多く、目当ての美術品をすべて観るのに時間が掛かります。時間がないという場合は、名刀から観ていくと良いでしょう。名刀を定義することは難しいですが、「名物」(めいぶつ)と言われる刀や日本刀の切味で評価された「業物」(わざもの)、「良業物」(りょうわざもの)、「大業物」(おおわざもの)、「最上大業物」(さいじょうおおわざもの)の刀、または「国宝指定の名刀」や「天下五剣」、「天下三作」、「天皇家ゆかりの名刀」などは、とにかく良い刀剣です。姿刃文が美しいので、ぜひ観て下さい。刀剣ワールドの「刀剣名刀図鑑」や「刀剣・日本刀写真/画像」で、観たい刀がどこの博物館にあるのかを確認し、計画を立てるのも楽しいでしょう。

刀剣名刀図鑑(刀剣・日本刀)
日本に伝わる代表的な名刀の数々をご紹介致します。
刀剣・日本刀写真/画像
日本刀を種別にてご覧頂けます。

日本刀の不思議

光を反射して、美しく白銀に輝く日本刀を観て、不思議に思ったことはありませんか。

日本刀の素材は玉鋼だと言っても、鉄の一種。本来は錆びるはずなのに、どうして1,000年もの間、美しさが保たれているのでしょうか。これには、様々な偶然が重なってもたらされる奇跡が起こっていると言えるのです。

まず玉鋼は、たたら製鉄によって作られた良質の鋼ですが、これを刀工が折り返し鍛錬する際に、よく叩いています。焼けた鉄をよく叩くことによって、実は不純物が除去されているのです。不純物が少ないほど、鉄は錆びにくくなることが科学的に証明されています。

しかし、いくら不純物が少ない日本刀でもそのまま何もしなければ、やはり錆びてしまいます。日本刀を受け継いだ所持者や研師(とぎし)が、それぞれ定期的に、適切な手入れをしているからこそ、私たちは、1,000年も前に作られた日本刀を今も美しいと鑑賞することができるのです。

刀とは

「刀」(かたな)とは、刀剣類の総称だと思っている人はいませんか。刀剣類の総称は、日本刀もしくは刀剣。刀とは日本刀の一種を指す言葉なのです。そこで、日本刀と刀の違い、刀と刃物との違い、「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」に展示されている刀について、詳しくご紹介します。

刀とは

日本刀と刀の違い

「日本刀」は、日本固有の方法で作刀された美しい刀剣類のことで、太刀、短刀、脇差など様々な種類があり、その総称のことを言いますが、「刀」とは日本刀の種類のひとつ、「打刀」(うちがたな)のことを言います。

打刀は、室町時代に戦闘形式が「馬上戦」から「徒戦」(かちいくさ:徒歩で戦う戦)へと変化するなか、太刀に取って代わって登場した刀剣です。

抜刀してすぐ斬り付けられる

抜刀してすぐ斬り付けられる

打刀が流行した第1の要因は、打刀が刃を上に作られているということ。太刀は刃を下に作られているため、武士は抜刀したあと構え直さないと相手を斬ることができませんでした。

しかし、打刀は刃を上に作られているため、抜刀してすぐそのまま相手を斬り付けることができたのです。

また第2の要因としては、太刀は刃長が長くて反りが深かったということ。

太刀は腰帯に吊るして携帯していたため、主要武器の槍を振り回したときに、太刀の(つか)が当たって邪魔になっていました。一方、打刀は腰帯に差して携帯し太刀よりも刃長が短く反りが浅いため、邪魔になることがなかったのです。

第3の要因は、太刀は輿(こし)に乗ったときには左側に立て掛けなければならないなどの規律が多く高価でしたが、打刀は規律が少なく安価だったこと。

以上の要因から、打刀の需要が多くなり、太刀を磨上げ(すりあげ)て打刀にするほど流行しました。やがて、打刀は略されて刀と呼ばれるようになったのです。

刀との違い

刀と刃物の違い

刀によく似た言葉に「刃物」(はもの)があります。刃物とは、包丁、ハサミなど、刃が付いている道具の総称です。

どの刀も刃物も、「銃刀法」(銃砲刀剣類所持等取締法:じゅうほうとうけんるいしょじとうとりしまりほう)の第22条によって、以下のように定義されています。

「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計った刃体の長さが6cmをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計った刃体の長さが8cm以下のはさみもしくは折りたたみ式のナイフまたはこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類または形状の物については、この限りでない。」

銃刀法は、銃砲刀剣類の「所持」や「携帯」を規制することで、犯罪を未然に防ぐことを目的に作られた法律です。刃渡り15cm以上の刀剣や長さ6cm以上の刃物は、共に「危険な物」とされ銃刀法によって携帯が禁止規制されています。

しかし、どちらも正当な理由があれば携帯しても大丈夫。ただし、刀を携帯する場合は正当な理由があり、なおかつ「銃砲刀剣類登録証」を携帯していなければならないところが刀と刃物の違いです。

刀と模造刀の違い

模造刀

模造刀

模造刀」とは、日本刀の姿を模して作刀された刀剣類のことです。刀が玉鋼(たまはがね)を材料としているのに対し、模造刀は玉鋼以外の素材で作られています。子どものおもちゃ用としてプラスチックや天然木で作られた物、居合刀として作られた物、観賞用として合金で作られたレプリカなどすべて。美術的に価値の高い日本刀と同じとは認められず、登録証や許可証の発行対象とはなりません。

しかし、金属によっては容易な加工で突き刺す効果が付けられるため、銃刀法では取締の対象となっています。つまり、模造刀であっても正当な理由なく携帯することは禁止。罰則がもうけられているので、注意が必要です。

かつて刀は武士が使用した武器であり象徴でした。日本は、1945年(昭和20年)の「第二次世界大戦」で敗戦した際、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部:れんごうこくぐんさいこうしれいかんそうしれいぶ)の管理下に配置。その際、刀は武器と見なされ所持することが許されなかったのです。しかし、刀は神や天皇に捧げられてきた美術品だという主張が認められて、所有を許可されたという歴史があります。つまり、現在継承されている刀はすべて美術品なのです。

【ハートマークショップ】名古屋刀剣ワールド ミュージアムショップ
ネット通販サイトでは、刀剣にまつわる歴史品(模造刀・グッズ)が購入できます。

「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」に展示されている刀

刀 銘 美濃守藤原政常(花押)

「美濃守藤原政常」は、尾張徳川家のお抱え鍛冶「初代藤原政常」(相模守藤原政常)の養子で、政常の2代目。名工と謳われた初代藤原政常によく似た、素晴らしい技術を受け継ぐ人物です。

本刀は、身幅が広く、反り浅く、大鋒/大切先。地鉄板目肌が流れ、刃文は大湾れ(のたれ)に互の目が交じり、華美。棒状に添樋(そえび)が彫られた、覇気のある1振です。

刀 銘 美濃守藤原政常(花押)
刀 銘 美濃守藤原政常(花押)
美濃守藤原政常
鑑定区分
重要刀剣
刃長
70.9
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

刀 銘 於大坂和泉守国貞作之

「和泉守国貞」は、新刀の名工「堀川国広」(ほりかわくにひろ)の一門。同門の「河内守国助」(かわちのかみくにすけ)と大阪に移住し、「大坂新刀」創始のひとりとなった人物です。「井上真改」(いのうえしんかい)の父としても有名。

本刀は、刃文が直ぐに焼き出し、丁子に互の目、小互の目が交じり、とても華やか。がよく付き、深く、物打ち辺に飛焼(とびやき)・棟焼(むねやき)を交えるなど、国貞の特色が表われた秀作です。

刀 銘 於大坂和泉守国貞作之
刀 銘 於大坂和泉守国貞作之
於大坂和泉守
国貞作之
鑑定区分
重要刀剣
刃長
69.8
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

刀の基本・刀の施設に
ついて学ぶ

刀剣ワールド財団の刀剣施設・サイト紹介

刀剣ワールド財団の刀剣施設・サイト紹介

近日公開

刀剣コレクションへ本物の刀を見に行こう!
刀剣・日本刀や甲冑(鎧兜)など、貴重な美術品を観に刀剣コレクションに出かけよう!
刀剣ワールド
刀剣ワールドでは、刀剣にまつわる各種コンテンツを公開しております!
刀剣コレクション 桑名・多度(ホテル多度温泉/東建多度カントリークラブ・名古屋)
三重県桑名市で価値の高い日本刀や甲冑、槍などの美術品を無料でご覧頂けます。
刀剣広場
日本刀・甲冑、浮世絵やお城などの様々なテーマに沿ってユーザーも参加できるコミュニティサイトです。

コレクションの施設概要

施設概要

愛知県名古屋市中区丸の内にある刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館の外観・内観の施設写真をはじめ、営業時間や休館日などの刀剣コレクション情報をご案内致します。

展示品の紹介

展示品の紹介

刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館では、「日本美術刀剣保存協会」が認める鑑定区分の高い日本刀を展示。

「展示品の紹介」では、刀剣情報から当世具足や槍、拵、火縄銃などのコレクション情報までご覧頂けます。

アクセス

アクセス

愛知県名古屋市中区丸の内の東建コーポレーション本館1Fにある刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館をご案内致します。

所在地
愛知県名古屋市中区丸の内2丁目1番33号 東建本社丸の内ビル1階

刀剣コレクションと
名古屋刀剣博物館のご紹介

「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」を運営する「刀剣ワールド財団」では、①当館及び、②名古屋刀剣博物館/名古屋刀剣ワールド(メーハク)、③三重県の「刀剣コレクション桑名・多度」の3施設で、価値の高い様々な美術品をご覧頂くことができます。

  • 名古屋刀剣ワールド

    国宝・重要文化財や重要美術品といった貴重な刀剣を最大200振展示し、館内には、甲冑50領、浮世絵150点も常設展示しています。

  • 刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館

    刀剣をはじめ、甲冑、槍、薙刀、火縄銃といった美術的価値の高い武具がずらりと並ぶ様子は、圧巻の一言。
    どなたでも無料でご覧頂けます。

  • 刀剣コレクション桑名・多度

    刀剣の他、甲冑や薙刀、拵、陣笠、鐙・鞍など多数の美術品を展示しています。
    どなたでも無料でご覧頂けます。

「刀剣イラスト・塗り絵集」のご紹介

歴史上の人物を描いたイラストや、刀剣・日本刀の専門サイト「刀剣ワールド」の刀剣キャラクターのオリジナルイラストや塗り絵をご紹介します。

名古屋刀剣ワールド 刀剣イラスト・塗り絵集
「刀剣イラスト・塗り絵集」のなかからイラスト「歴史上の人物」と、塗り絵「平装」「現代衣装」をご紹介しています。
刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館 刀剣イラスト・塗り絵集
「刀剣イラスト・塗り絵集」のなかからイラスト「オリジナルキャラクター」と、塗り絵「甲冑」「武士」をご紹介しています。
刀剣コレクション桑名・多度 刀剣イラスト・塗り絵集
「刀剣イラスト・塗り絵集」のなかからイラスト「刀剣ワールドキャラクター」と、塗り絵「公家」「姫様」をご紹介しています。

「刀剣コスプレ写真集」のご紹介

刀剣が登場するアニメ、漫画キャラクターのコスプレや、幕末志士や武将、姫様といった実在した人物のコスプレ写真をご紹介します。

刀剣ワールド 刀剣コスプレ写真集
名古屋刀剣ワールド 刀剣コスプレ写真集
刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館 刀剣コスプレ写真集

名古屋刀剣博物館/名古屋刀剣ワールド
(メーハク)のご紹介

愛知県名古屋市中区栄に2020年6月開館(延期)の名古屋刀剣博物館/名古屋刀剣ワールド(メーハク)。ホテル型高級賃貸マンション栄タワーヒルズに併設される日本最大級の日本刀展示数を誇る大規模な博物館です。
日本刀は最大200振、甲冑は約50領、戦国浮世絵150点を常設展示致します。さらに、最新のデジタル技術を活用した企画展も計画しており、新たな名古屋の観光施設を目指しています。

名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」
名古屋刀剣ワールド 建設ブログ~名古屋刀剣ワールドができるまで~
名古屋刀剣ワールドができるまでの建設ブログをご紹介。
名古屋刀剣ワールド 建設工事写真集
名古屋刀剣ワールドの工事進捗状況が分かる写真集です。
名古屋刀剣地図 名古屋刀剣地図
名古屋市の刀剣にまつわる施設や観光スポットをご紹介しています。
刀剣ワールドキャラクターを見る

名古屋市中区丸の内にある「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」は、名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」に先立ち、東建コーポレーション本社1階に開館致しました。
「刀剣コレクション名古屋・丸の内/ミニ博物館」では、刀剣をはじめ、甲冑、槍、薙刀、火縄銃などといった様々な武具が集められており、そのすべてをどなたでも無料でご覧頂くことができます。美術的価値の高い武具がずらりと並ぶ様子は、圧巻と言う他ありません。
「展示品の紹介」のページには、日本刀や甲冑などのコレクション情報を掲載。ご覧になってからの来館をおすすめします。

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